結論:中身の判断が要る書類は、土木の技術者が作る外注先へ
工事書類の外注先は、大きく「事務の外注」「個人への依頼」「書類作成ソフト」「土木の技術者が作る専門の外注」に分かれます。施工計画書や出来形管理のように中身の判断が要る書類は、土木の実務を知る技術者が作る外注先が向いています。どの外注先を使う場合も、書類の内容の決定と提出は、元請(受注者)または各書類の作成者(下請を含む)が行います。
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外注先の4つの種類と、向いている書類
どれが良い・悪いではなく、書類の性質に合わせて使い分けるのが現実的です。
| 種類 | 誰が作るか | 様式への対応 | 守秘の扱い | 向いている書類 |
|---|---|---|---|---|
| 事務の外注 | 事務の担当者 | 決まった様式への入力・清書に向く | 契約で取り決める | 転記・清書・データ入力が中心の書類 |
| 個人への依頼 | 依頼した個人 | 人によって差がある | 個別に取り決める | 範囲がはっきりした単発の作業 |
| 書類作成ソフト | ソフトを使うご担当者様 | ソフトが対応する様式 | 社内で管理する | 様式と計算が決まっている書類 |
| 土木の技術者が作る専門の外注 | 土木の実務経験のある技術者 | 元請・発注者の様式に合わせる | 秘密保持の取り決めをする | 施工計画書・出来形管理など、中身の判断が要る書類 |
外注先を選ぶときに確認する7つのこと
| 確認すること | 確かめ方 |
|---|---|
| 1. 土木の実務経験者が作るか | 担当する人の経験(工種・発注者の種類)を聞く |
| 2. 有資格者の確認があるか | 1級土木施工管理技士などが内容を確認する体制かを聞く |
| 3. 元請・発注者の様式に合わせられるか | 社内の様式や過去の提出例を見せて、合わせられるかを確かめる |
| 4. 守秘とデータの扱い | 秘密保持の取り決め、受け渡しの方法、終わったあとの返却・削除を確かめる |
| 5. 修正の範囲 | 発注者の指摘を受けたあとの修正を、どこまで含むかを確かめる |
| 6. 内容の決定と提出がどちらか | 判断・承認・提出は依頼する側が行うことが、書面で分かるかを確かめる |
| 7. スポットで頼めるか | 書類1本だけ、一部の作業だけでも頼めるかを確かめる |
外注で頼めること・元請が行うこと
| 外注先に頼めること(作成の補助) | 依頼する側(元請など)が行うこと |
|---|---|
| 設計図書の読み込み、下書き、図表の作成 | 計画・管理の内容の判断 |
| 書類どうしの整合確認と、不足の一覧化 | 社内承認と、発注者への提出・協議 |
考え方の根拠は施工計画書は誰が作るのかで整理しています。
頼む前に用意するもの
- 設計図書(図面・数量内訳書)
- 共通仕様書・特記仕様書
- 工期と、予定している工程(分かる範囲で)
- 元請の社内様式、発注者の指定様式
- 過去に提出した書類の例
そろっていない資料があっても、外注先に確認したい事項を一覧にしてもらえば、分かる範囲で答える形で進められることが多くあります。
費用が決まる要素
- 書類の種類と量(工種の数・測点の数・写真の枚数・作業員の人数など)
- 様式の指定の有無
- 設計図書や元データのそろい具合
- 納期
工事ごとに内容が違うため、資料を見てもらったうえで見積もりを出してもらうのが確実です。
代行ではなく「作成の補助」として頼む
外注先に頼めるのは、書類を作る作業の補助です。代行ではなく作成の補助として、内容の確認・判断と提出は依頼する側が行う前提で頼むと、責任の所在がはっきりし、外注先とのやり取りもしやすくなります。
「工事書類の外注先の選び方」の監修者と、書類作成のご相談
杉山 弘晃(スマイルビルド 代表)
経歴:2016年〜2024年 株式会社安藤・間 在籍。
実績:大規模工事で監理技術者を務め、施工計画書や施工体制台帳を作成・確認する立場を経験。関東地方整備局長表彰受賞工事に従事。1級土木施工管理技士(監理技術者資格者証 保有)・コンクリート技士。
経歴の詳細は会社概要をご覧ください。
当社は書類作成の補助を行います。書類の内容の決定・確認、記名押印(社内承認)、発注者・元請への提出は、お客様(受注者)が行います。官公署への申請・届出の書類作成や代理(建設業許可・経営事項審査・入札参加資格・建設リサイクル法の届出・労働基準監督署への届出 など)はお受けしていません。
工事書類の外注先の選び方についてよくある質問
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一部の書類だけ外注できますか?外注先によって異なります。当社では、書類1本だけ、写真の整理だけといった一部のご依頼もお受けしています。
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急ぎでも頼めますか?書類の種類と量、資料のそろい具合によります。提出期限が決まっている場合は、早めに外注先に相談するのが確実です。
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外注した書類の責任はどちらにありますか?外注先に作成の補助を頼んだ場合も、書類の内容の決定・確認と提出は、依頼した側(元請・受注者、または各書類の作成者)が行います。外注先とは、修正の範囲や守秘の扱いを前もって取り決めておきます。